習近平新年会見-習近平中国国家主席が先月31日、中国人民政治協商会議(政協)全国委員会の新年会見で演説している。 習主席はこの日「祖国の完全な統一を実現することは両岸(中国·台湾)同胞の共通の念願」と述べた。 この発言が台湾に対する武力使用を示唆したものと解釈されると、台湾の蔡英文総統は翌日「北京の軍事的冒険主義の拡張を防ぐよう呼び覚ますべきだ」と反発した。 /AP 聯合ニュース
[米中対立時代の「韓中国交正常化30年」[3] 絶えない対中事大外交
昨年6月10日、韓国外交部(省)が大騒ぎになった。 中国外務省が韓中外相の電話会談で両国が非公開にすることにした敏感な内容を一方的に発表したのだ。 中国側の発表によると、王毅外相は米国の中国牽制構想であるアジア·太平洋戦略を激しく非難し、鄭義溶(チョン·ウィヨン)長官に「(米国の)一方的な主張に巻き込まれてはならない」「是々非々を把握して正しい立場を堅持せよ」と述べるなど、訓戒調の発言をした。
対等な主権国家の関係とは信じがたい対話だった。 そのうえ、相手が困る内容を公開して不意打ちを食わせたことも、外交的にタブーに属する非紳士的行為だった。 しかし、韓国側が中国に抗議したという話は聞こえなかった。 外交関係者の間では「30年間の韓中関係の現住所を示す端的な例」という言葉が出てきた。
中国を相手にした元·現職外交官の多くは「中国の非外交的行動に当惑したことが多い」と話す。 中国の外交司令塔である楊潔篪共産党政治局委員が2018年と2020年に訪韓した際、「ソウルで会おう」という韓国側の提案を一蹴し、大統領府国家安保室長(鄭義溶·徐薰)を釜山に呼び出したのが代表的な例だ。 中国の無礼は政派を問わずた。 李明博政府時代(2010年11月)、「韓国に行くからソウル空港を空けてほしい」という一方的な通報とともに中国を出発した戴秉国外交担当国務委員が到着すると同時に大統領面談を要求し、韓国外交部が慌てたというエピソードは今も取りざたされている。
韓国を口だけで戦略的パートナーと呼び、実際には属国扱いするようにする中国の傍若無人な態度は「小国は大国に従わなければならない」という中華思想·大国主義から始まったというのが中国専門家の診断だ。 習近平主席から2017年4月、当時のトランプ米大統領との会談で「韓国は歴史的に中国の一部」と述べるなど中国官僚の時代錯誤的韓半島観は深い。
高句麗史を丸ごと盗んだ東北工程、キムチ·韓服·テコンドーはもちろん、民族詩人ユン·ドンジュまで中国という歪んだ歴史観と軌を一にする。 中国軍用機の韓国防空識別圏(KADIZ)への無断進入が日常化するなど、西海全体を中国の内海にしようとする西海工程がますます大胆·頻繁になっているのも同じ脈絡からだ。
中国が2016-17年、在韓米軍のサード配置決定に反発して絨毯爆撃式の報復措置を浴びせ、管制嫌韓デモが後を絶たない時もこれを助長·庇う中国官営メディアの論理は「小国が大国の利益を大きく侵害した」というものだった。 2016年12月、韓国の延期要請を無視して訪韓した中国外交部の陳海亜洲局副局長は、韓国企業家たちに会った席で「小国が大国に対抗していいものか」と問い詰めた。
しかし、韓国政府は、中国の露骨な下僕と不当な報復に抗議しなかった。 文在寅政府は中国をなだめるため2017年10月に「米国MD(ミサイル防衛)参加、サード追加配置、韓日軍事同盟はしない」(サード3不)と約束し、軍事主権放棄論議を自ら招いた。 その直後、訪中した文大統領は北京大での演説で、大韓民国を「小さな国」、中国を「高い峰」「大国」と表現した。
程度の差はあるが、韓国の対中外交は昨日今日のことではない。 中国が1992年の国交正常化以来、外交部副局長または局長級の実務者を駐韓大使として派遣してきたにもかかわらず、韓国は引き続き長官·次官級の人物を駐中大使に内定してきた。 中国が平壌には例外なく副部長(次官)級大使を送りながら、露骨に南北を差別しているにもかかわらず、問題を提起したことはない。
これは、中国が北朝鮮の非核化と韓半島統一の局面で決定的な役割を果たすという漠然とした期待、最大貿易相手とのぎこちない関係は大きな経済的損害という恐怖感などが複合的に作用した結果と分析される。 しかし中国は北朝鮮の核·ミサイル暴走を黙認·ほう助した。 サード報復、尿素水事態からも分かるように、中国への過度な依存は、韓国経済にとって毒になることも確認された。 外交元老を中心に「中国を誇大包装してきたバブルがはじけただけに、国交樹立30周年であり新政権が発足する今年は、韓中間の非常識的甲乙関係を正常化する元年にならなければならない」という主張が噴出する理由だ。