大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の第20回では、源義経が討たれ、その首が源頼朝のもとに運ばれた。
義経の首が入った黒櫃を抱いて慟哭する大泉洋を見て流石演技が上手いなと思いながら、慟哭したのは歴史的にホンマイかい?と疑問に思った。その時の様子については史料が残ってないと言うから、これは個人の立場で考えるしかないと思う。
前回、ちらっと書いたけど、義経は中国の韓信と似てるところがあると思う。韓信は項羽の軍隊に属していたが、ここでは自分の能力が発揮できないと思って劉邦の軍隊に入る。ここで韓信は紆余曲折の末劉邦の軍隊でついに大将軍まで登り詰める。そして以前仕えた項羽軍を垓下の戦いで滅ぼしてしまう。
韓信は戦いには強いと言われていたけど、政治的感覚がなく参謀である蒯徹(かいてつ)の劉邦から独立するよう進言されたが聞き入れず、劉邦により大陸が統一されると劉邦の妻である高皇后である呂雉から暗殺されてしまったのである。これを後世では要らなくなったら茹でられてしまうと言う意味の兔死狗烹と言い人口に膾炙してる。
さて、義経の場合は韓信までは行かないと思うのだが、彼はまず自分の兵力を持っていなかったのが大きな弱点だったとのであろう。そういう状況で義経は自分が生き残るためにどんな身の振り方をしたらよかったんだろう。
そこまでの能がない私にとって考える暇は贅沢である。
源義経の首を見た源頼朝は、何を思ったのだろうか?(提供:イメージマート)
【深読み「鎌倉殿の13人」】源義経の首を見た源頼朝は、本当に激しく慟哭したのだろうか