「野原に採って食べる草もない、結局…。” ●40代の北朝鮮女性、餓死で3人の子供は保育園に
北朝鮮の山間奥地で深刻な食糧不足で餓死者が相次いで発生していると報道されている。

8日、自由アジア放送(RFA)によると、咸鏡北道山間地に住むある住民消息筋は、「今月初め、同じ村に住んでいる40代の住民が食糧不足で苦労の末死亡した」とし、「死亡した女性は、2年前に夫を亡くし、子供3人を一人で扶養しながら暮らしていた。その女性は村で最も貧しい家庭だった。 残された子供たちは保育園に行くことになり、周りの人たちの切なさを醸し出している」と話した。
また、「今年12月にも村に住んでいた60代の住民がまともに食べることができず死亡したのに続き、今年に入って女性が死亡し、一つの村だけですでに2人が死亡した」とし「持病のない健康な住民として農場の仕事にも熱心に参加したが、食糧難が続き食事をまともにできず、食事を欠いて気力が抜けて結局死亡に至った」と語った。
消息筋は「餓死者たちは都市から遠く離れた山間奥地で多く発生しているが、理由は都市から遠く離れているため生活施設も立ち遅れており、春になって食糧が底をついた節量世帯が多い」とし「周囲に代用食料として食べられる草もまだ育っておらず、今後飢え死にする事例が持続的に増えそうだ」と話した。
平安北道(ピョンアンプクト)のある住民消息筋は、「食糧難が続き、市場で粒穀物を販売する食糧商人の数も減っている」とし、「当局がコメやトウモロコシなど食糧価格をこれ以上引き上げることができないよう統制したため、市場で食糧販売商人が穀物販売をあきらめて商売をやめている」と伝えた。
この消息筋は「住民たちは『人民は食べ物がなくて飢えているのに指導者をはじめ特権階層は太りすぎてはじけそうだ』として不満を表している」と主張した。
北朝鮮は糧穀政策と流通過程の問題、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)状況などが重なり食糧難が加重され、多くの地域で餓死者が発生していることが分かった。
ただ、国家情報院は前日の国会報告で「体制を脅かすほどではなく、発生規模を正確に算定することは難しい」と明らかにした。
また、年間基準で80万トン程度のコメが不足していると分析されると説明した。

パク·セヨン記者
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