ライター:崔榮黙

もしこの映画を20代に見たらきっとエロティシズムのみを追求し時代背景やその時代の女たちの悲しい生涯については知ろうともせんかったに違いない。

1904年日本帝国はロシアと戦い勝利することになるが、勝利による代償として朝鮮半島の権益を認めてもらうことや樺太の南半分をもらうことなどで力を伸ばしていくが肝心な賠償金はもらえなかったという。当時の映像を見ると農村では若者が徴兵され家を離れることになり農作業の人手不足で結構厳しい生活に強いられたという。そんな中で田舎の若い娘たちは親から売られ身を売ることになるが、この映画はちょうどその時期の1908年を背景にした作品という。

映画の中ではその1908年の時代の背景をどうやって表現していくのか注意深く見ながら感想した。当時は厳しい社会情勢としても建物は立派だった。また、その時代にかき氷があったなんて。朝鮮と比べようがないけど江戸時代が幕を閉じ明治維新により日本が近代化していくことになったと言ってるけど、その底力は日本特有の歴史に起因すると思っている。
詳しいことは割愛させてもらうけど、やはり仕事をさせたらちゃんと対価を払う、仕事はきっちりしてもらう、仕事をきっちりしてから食うというその精神。

色んな事情で若き女たちが売られ厳しい環境下で生きて行く、その壮絶な暮らし悲しい人生があったから今の女性たちの人権や地位向上があったのではないかと思う。そういう過ぎ去った日々があったことを知ることになるとちょっと重みのある人生になれるんじゃないかと思うけど、50過ぎても重さを感じえない自分の人生である。

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