労組を優先し企業家を虐める共に民主党が言えることではないと思うのだが!

ライター:斎藤拓司(香港在住日本人ビジネスマン)

ヤン・ヒャンジャ (양향자) 共に民主党最高委員

この女性は、韓国の与党民主党最高委員の梁香子(ヤン・ヒャンジャ)氏。昨年、駐日韓国大使になった姜昌一(*昌一だの香子だの日本人のような名前だが、この世代までは日本風の名前が多かった)らとともに、慰安婦詐欺の主犯、尹美香を擁護する声明を出したことから、フェミニズム、人権といった文在寅一派に近い思想の持ち主なのだろうが、実は政界に入る前はサムスン電子半導体部門の常務だった人物。

この記事では、「(韓国経済を支えるサムスン等の大企業の工場を)これ以上海外に奪われてはならない」と、まともなことを言っている。こんな当たり前のことを言っているのにニュースになるのは、大企業敵視政策をとり金持ちいじめに終始している文政権を支える与党有力者の発言だからだ。
この梁氏、経歴を見ると非常に立派な方であることが分かる。故郷の光州女子商業を出て、高卒でサムスン電子に入社。当時、よちよち歩きだったサムスン半導体で設計補助業務から叩き上げでフラッシュメモリーの開発チーム責任者にまでなったのだから実に大したものだ。サムスン電子の常務は日本の大企業で言えば執行役員の一つ手前程度の役職だが、商業高校しか出ていないのに、半導体の基礎技術からメモリーの設計(フラッシュは高度な多層解析技術が必要)まで習得し、おそらく英語も日本語も高度な読み書きができる語学力を身につけているのは間違いない。
全羅道出身の女性で高卒、世界のサムスン半導体の常務にまでなったのだから、自分など逆立ちしても及ばないスーパーレディだ。何も政界になど、ましてや民主党になど入らなければよいものに、と個人的には思うが、思想や理念に尹美香を含むフェミニストやNL主思派に近いものがあったのだろう。
ただ、妬み誹りの渦巻く韓国社会ではこうした立志伝中の人物が必ずしも広い支持を集めるわけでもない。鳴り物入りで挑んだ最初の選挙では落選。昨年の与党民主党圧勝の総選挙で当選(それでもう75%もの支持を集めた。まあ光州なので)している。
日本人として知っておくべきと思うのは、この梁香子に見られるような韓国の厄介さ。自由競争に基づく普通の経済社会、市場資本主義経済を肯定しつつも、ねじ曲がった民族意識とねつ造歴史観に基づく対日観から自由になれない人々が少なくないということだ。
自分も本当に数多くの韓国人ビジネスマン、ビジネスウーマンと付き合ったが、586世代を中心にこういう人々が実に多い。ざっくり言えば8割方そうだった。そうした人々とどう付き合っていくか、自分としても答えに詰まるが、まずはビジネスライクに徹すること、妙に相手の立場を思い測って中途半端な妥協をしないこと、そしてこれが一番重要なのだが、政治社会、金融経済、文学歴史、科学技術、あらゆる点で相手に負けない知識を積み重ねること。難しいが、中途半端な日本人がこうした人々と向き合えばバカにされるだけ。そのぐらい、あの人々は凄いということだ。