以前、ユーチューブを見るうちに韓国の時代劇が上がってくるので見ることになり、見るうちについついハマって高句麗時代の時代劇や高麗時代の時代劇を結構見た。事実高句麗の歴史は記録としてそれほど詳しく残ってないというのに残された僅かな史料をベースに壮大なドラマを作り上げてしまうのは豊富な想像力には感心するところはあるが、やりすぎと言う批判も上がるワケである。しかし、それはさておき演出力は凄いと思った。韓国にいたときは当たり前だと思って見たのが日本で見たときは演出や演技などの完成度が高かったことに気づいた。実際会社の人たちからも韓ドラに嵌っている人がいると聞いていたし、今は成人になった我が家の長女も中学時代に韓ドラに嵌り妻から心配の声を聞いたことがあった。しかし、その影響もあってかそれから長女は韓国語を学ぶことになって今は基本的な会話ができるようになった。日本にて時代劇やヒューマンドラマを中心に一定の需要があって日本社会で影響を与えてきたと思っている。

反面韓国では日本の文化を無理に消そうとする動きに今の私は憂慮を禁じえない。近隣国は政治や文化また経済面で影響を与えたり受け入れたりするのが自然な現象でそれを人為的に規制しようとするのはよくないと思っているからだ。
以前、コロナが流行る前の年に大阪のコリアンタウンに日本人知人たちと行ったことがあった。その時の韓国では日本製品不買運動など反日感情が高まっていた時期でもあって、大阪のコリアンタウンはどうだろうと気になっていた。しかし、実際行ってみたら盆休みの時期とはいえ暑い日だったにも関わらず大勢の人で賑わいた。政治問題はどうであれお構いなく楽しむその姿にやはり日本の社会が韓国より成熟しているのを感じた。

2005年度以来、韓流ブームが日本の日常生活に影響を与えたのは事実で特にドラマに頻繁に出てくる単語は日常生活でもよく聞くことがあった。しかし、それが造語にも影響を与えるとは考えなかったことで、日韓合成語がメニューにまで登場するとは。それが今にわかに話題を呼んでいるんだそうだ。
”チンチャ旨い”とか”ちょっとメプタ”など造語を知らないと注文が出来ないかもという時代になるか、そんなことはありえないが文化は隣国に影響を与えたり受け入れたりするもので、政治的問題に振り回されず楽しむ日本の成熟な姿勢に韓国は学ぶ点があるのではないかと個人的に思っているところである。