ライター:齋藤 拓司

龍山駅前に残る朝鮮総督府鉄道局付属病院跡。1928年竣工。戦後、韓国鉄道公社付属病院として引き継がれたが、病院運営主体は中央大学に移管。後に病院業務は近くの新館に移ったが、自分が韓国在住時は中央大学病院の何かの施設として使われた記憶がある。それも、土地所有権を持つKorail(旧韓国鉄道公社)と契約トラブルがあり、2011年に廃院。1907年に同仁会京城病院として始まった龍山での医療活動も100年の歴史を閉じた。

既に取り壊されていると思っていたら、残っていたので写真を撮った。どうやら歴史的建築物として遺跡指定されているので、解体できないようだが、メンテをしている様子もなく、朽ち果てるまま放置されているようだ。韓国というのは、歴史、歴史と声高にいう割には、実のところ歴史をきちんと刻むことのできない国だ。民族性なのか分からないが、古いものをきちんと残そうとする考えが基本的に乏しい。

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